ESR PURSUER Disc CLASSICで350km以上サイクリングをしました。
感想を一言で言えば、
「ちょっと輪行が大変だけど、乗り心地が素晴らしい折りたたみ自転車」
乗り心地が素晴らしい折りたたみ自転車って、実はかなり少ないです。
特に、この価格帯(100,000円以下)を考慮すると、本当に珍しい。
ESR PURSUER Disc CLASSICは
折りたたみ自転車が欲しい
安っぽくないモデルを選びたい
2台目の自転車を街乗り用に欲しい
という人にピッタリだと思う自転車です。
350km以上走った感想をもとに、どのような折りたたみ自転車なのかお伝えします。
ESR PURSUER Disc CLASSICとは?
ESR社が細部までこだわって開発をした折りたたみ自転車です。
「安かろう悪かろう」を脱却する折りたたみ自転車で「安いけれどとても良い」を実現しています。
CLASSICという語が末尾についていないモデルにESR PURSUER Discがあります。
このモデルは
* 70,000円くらい
* ディスクブレーキ搭載
* フレーム内部を通るワイヤーで見た目すっきり
* SP6000という特別なアルミを使って剛性にこだわったフレーム
* スムーズウェルディング処理で見た目にこだわったフレーム
* 車体の重心や乗り心地にこだわったフレーム
という驚きの特徴をもちます。
ESR PURSUER Disc CLASSICは加えて
* グリップ、タイヤ、サドルに茶色を採用
* サドルはバネ付きタイプ
* フレームをオリーブ1色で統一
という点が異なります。
↑サドル下にバネあり
↑サドルが大きいです
ESR PURSUER Disc CLASSICの素晴らしいところは乗り心地
ESR PURSUER Disc CLASSICは「ちょっと輪行が大変だけど、乗り心地が素晴らしい折りたたみ自転車」と最初に述べました。
なぜ、「乗り心地が素晴らしい」のか?
秘密がフレームとフォークにあると思います。
フレームとフォークのポイントを
加工技術と見た目にもこだわったフレーム
トレール角にこだわったフォーク
- チェーン落ちしにくい設計
の3点に分けて説明します。
加工技術と見た目にもこだわったフレーム
ESR PURSUER Disc CLASSICをパッとみて、感じるのは
「あれ?なんだかスッキリしている?」
ということ。
ケーブルを内装してフレーム内を通すことで、スッキリとした見た目となっています。
↑ケーブルがフレームの中へ
ケーブル内装だけでなく、フレームの厚みも各所にこだわりが。
単にアルミパイプを溶接するのではなくて、ハイドロフォーミングという技術を用いることで、各所の肉厚に変化を持たせています。
軽量化を図るために薄くできるところは薄く。
が、しっかりと剛性が必要なところは厚く。
また、アルミ材質もESR社独自の加工が施されたSP6000を採用しています。
一般的なアルミ(A6061)製の自転車で利用されているものと比較して30%以上の抗張力があるそうです。
溶接も見逃せません。
スムーズウェルディングという技術をもちいることで、溶接跡がきれいに処理されていて、繋ぎ目が目立たなくなっています。
先にスッキリとした見た目と伝えましたが、それに一役買っているのは間違いありません。
↑スムーズウェルディングで溶接跡が目立たなくしてあります。
↑剛性が必要と思われるところは、溶接跡あり。厚くなっているのでしょう。
トレール角にこだわったフォーク
フォークの設計にも妥協がありません。
フォークが地面に対してどのくらいの角度になっているかで走りが変わってきます。
開発者の話によると、
「サンプルをいくつも作成し、試行錯誤を重ねるによって、最適なものが選んだ」
そうです。
結果として、両手を離したとしても真っ直ぐ進むくらいの直進安定性。
さらに、コーナーリングを含めたハンドル操作でふらつきがありません。
折りたたみ自転車では折りたたみサイズを小さくするために、フォークを寝かす(角度をなくす)ことは少ないです。
そのためにハンドル操作がクイックになってふらつきやすい自転車も多いのが正直なところ。
ESR PURSUER Disc CLASSICの場合は他社と比べて、安定した走りが実現されています。
チェーン落ちしにくい設計
一見、他ブランドと同じようにみえるリアフレーム。
ここの設計は自転車の走行性能に大きな影響を及ぼします。
シマノが定めているチェーンやギアの設置に従い設計をすることで、安定した変速性能、チェーン落ちしにくいギアという特徴があります。
実際に350km以上走って、チェーンが暴れて落ちることはありませんでした。
開発者に話をうかがったところ、チェーンリングにも工夫が施されているとのこと。
チェーン落ちしにくいようにギアの歯先が1mm大きくなっています。こうすることで、チェーンを支えているそうです。
折りたたみ自転車(ミニベロ)はチェーン落ちが頻繁に起こりえますが、1mmのこだわりでESR PURSUER Disc CLASSICはチェーン落ちの心配が少ないです。
↑歯の大きさ(A寸法)が標準より1mm高いです。(ESR社より写真提供)
↑歯がチェーンから見えるくらいなので、チェーン落ちしづらくなっています(ESR社より写真提供)
簡単な折りたたみ、でも奥行きサイズが大きい!?
ESR PURSUER Disc CLASSICは簡単に折りたためますよ♪
折りたたみ方法を確認してみましょう。
↑シートポストを下げます
↑フレームロックを外して、フレームを折ります
↑ハンドルポストを折り、折りたたみ終了!
折りたたみサイズは75 x 66 x 47cm。
折りたたみ方法が簡単なのは良いのですが、横幅47cmがちょっと大きいです。
例えば他の折りたたみ自転車と比較すると次の通り。
* DAHON Boardwalk D7 = 34cm
* DAHON Horie Disc = 44cm
* Tern Verge N8 = 38cm
ただし、ESR PURSUER Disc CLASSICの場合、ペダルを含んだ寸法で、他社はペダルを含んでいません。
ペダルを外せば、実寸は42cmくらいだと思います。
それでも、リムブレーキの他モデルと比較すれば、折りたたみサイズが一回り大きいです。
ディスクブレーキ搭載車なので、避けられないでしょう。
ESR PURSUER Disc CLASSICで気になったところ
折りたたみサイズ
すでに述べたように、折りたたんだときの横幅47cmが気になりました。
横幅があるので、狭い箇所にいれるのに苦労します。
たとえば、輪行をするとき。
グリーン車の後部座席に自転車を置くことがありますが、ぎりぎりでした。
ディスクブレーキ
最も大きなアピールポイントであるディスクブレーキが実は、弱点かも。
ブレーキ性動力は評判通り全く問題ありません。
ディスクブレーキのブレードが曲がってしまわないかハラハラドキドキ。
輪行中にぶつけたらどうしよう???と気になりました。
実際は内側に折り畳まれているので、ぶつける心配はないのですが、気になりますw
駐輪場でもちょっと心配。
スーパーマーケットに行くと、ママチャリが前提となった駐輪ラックがあります。
小径車でディスクブレーキということは考えられていません。
よって、ラックに入れるとき、ブレードがぶつかって曲がってしまわないかドキドキ。
↑ディスクブレーキがラックとぶつかっていますよね?
シートポスト
シートポストそのものには問題ありません。
シートポストが短いのが気になりました。
私は身長175cmあります。
もう少し、シートポストを高くしたいのです。
しかし、ギリギリまで高くしても、まだ、サドル位置が低いです。
あと2cmくらい伸ばしたいです。
公称では身長183cmまで対応とありますが、身長が高い人や足が長い人はピッタリなサドル高さにできないかもしれません。
↑シートポストを最大まで上げても、ちょっと足りない。私、足長いのでw
ESR PURSUER Disc CLASSICのライバル
同価格帯で検討したいライバルモデルを集めてみました。
ESR PURSUER Disc
ESR PURSUER DiscとESR PURSUER Disc CLASSICはほとんど同じです。
色の好みで、基本的な性能はESR PURSUER Discを選んでも良いと思います。
![](https://jitenshadego.com/wp-content/uploads/2021/02/i-tested-esr-pursuer-rev2-11-1-160x90.jpg)
ESR PURSUER LC
ESR PURSUER Discと同じフレームを採用しています。
こちらは、最初のスポーツバイクとして購入する人がイメージされています。
* ハンドルが手前にあるから楽
* クランクが165mmで5mm短い(ママチャリと同じクランク)
* キックスタンドの位置が違う
* Vブレーキが採用されている
* ギアが7速
という点が主な違いですが、何よりも10,000円以上安いのが魅力でもあります。
価格を抑えたいという場合、乗車姿勢を確認した上でこちらを選んでも良いかもしれません。
![](https://jitenshadego.com/wp-content/uploads/2022/08/i-tried-pursuer-lc-15-1-320x180.jpg)
DAHON Boardwalk D7
同価格帯では珍しいクロモリ製のフレームが採用されています。
乗り心地に影響があるかもしれませんが、何よりもパイプを細くできます。
見た目デザインが全く違いますので、好みにあうかどうかがポイントです。
![](https://jitenshadego.com/wp-content/uploads/2022/11/i-cycled-100km-with-dahon-boardwalk-d7-320x180.png)
>>> DAHON Boardwalk D7をamazon.co.jpでみてみる
DAHON Horize Disc
ディスクブレーキ採用のモデルです。
DAHON Horize DiscはPURSUERよりも太いタイヤが採用されているのが特長。
タイヤ太さの影響が大きく、よりマイルドでクッションが効いた乗り心地です。
![](https://jitenshadego.com/wp-content/uploads/2020/03/i-tried-dahon-horize-disc-1.jpg)
>>> DAHON Horie Discを楽天市場でみてみる
Tern Verge N8
細いタイヤ(Schwalbe Kojak)が採用されているので、圧倒的な加速性能です。
色選択肢も豊富です。
キビキビと走りたい人向け。
![](https://jitenshadego.com/wp-content/uploads/2019/04/DSC01628.jpg)
ESR PURSUER Disc CLASSICはどこで手に入る?
公式サイトに販売協力店一覧がありますので、
そちらを確認してみてください。
↑私が、旧東海道の旅をしたときにお邪魔したコスナサイクルさんも協力店に入っていました!
ESR PURSUER Disc CLASSICまとめ
350km乗った感想としては、やはり圧倒的に良いフレーム性能を上げたい。
折りたたみ自転車とは思えない安定味はサイクリングを楽しませてくれる自転車です。
浜名湖1周(70kmくらい)をしたときも最後まで楽しくサイクリングをすることができました。
![](https://jitenshadego.com/wp-content/uploads/2022/09/hamanako-49-1-320x180.jpg)
折りたたみの手軽さは素晴らしいけれど、サイズと重さはちょっと気になりました。
バネがついたサドルはちょっと重め。
12kg、所持品を含めると13kg近い荷物を運ぶのは大変です。
浜名湖に行くために新幹線ホームで運ぶのは難儀。
電車輪行を頻繁にするなら、軽量化をしたいところです。
色はとても綺麗な緑色。
これは好みですが、ESR PURSUER Discの2色よりも緑1色の方が私は好きです。
オリーブ一色で統一されたフレームは私好み。
さいごに
どの折りたたみ自転車を購入しても微調整は必要です。
しかし、フレーム交換はできません。
その点、ESR PURSUER CLASSICはフレームは文句なし。
ずっと楽しめる折りたたみ自転車といえるのではないでしょうか。
そこで、冒頭の結論に戻ります。ESR PURSUER Disc CLASSICは、
「ちょっと輪行が大変だけど、乗り心地が素晴らしい折りたたみ自転車」
おまけ
その後、走行距離がいつのまにか1,000kmを越えました。
![](https://jitenshadego.com/wp-content/uploads/2023/09/i-cycled-over-1000km-by-esr-pursuer-disc-classic-top-320x180.jpg)
今日も『自転車でGo.com』にお越しいただきありがとうございます。試乗車を提供していただいたESR社さんに感謝です♪
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