ミニベロのReachはPacific Cyclesが開発する折りたたみ自転車です。
↑Reach、20インチ451ホイール&アルミフレーム
ガッツリと試走すること50km以上、輪行すること複数回。
これだけ利用した体験をもとに、
Reachとはどのような自転車なのか?
Reachはロードバイクのような性能なのか?
ミニベロReachについてレビューをお届けします。
ミニベロReachの試乗インプレを3行でまとめ
打倒ロードレーサーというだけある、しっかりとスピードの出せる自転車。
カスタマイズが自由自在というのが大きな特長。
折りたたむのは大変だけれど、慣れると苦労しないでコンパクトにできます。
ミニベロReachに50km乗ってみた(走行性能レビュー)
打倒ロードレーサーというけれど、本当にそんなにもスピードが出せるのだろうか。
私の答えは「スピード、結構だせる」。
折りたたみ自転車にありがちな、ペダルを踏んだときにフニャフニャした感じということはありません。
むしろ、固いフレームという印象です。
ガツンとペダルを踏んでいけば、グングン加速し、気持ちの良いスピードで走ることができました。
↑都内の坂もグングンと登ることができました。
ミニベロReachはしっかりと剛性感のあるアルミフレームです。
折りたたみ箇所もしっかりと固定されていています。
↑ハンドルポストが抜けますが、この箇所がグラグラすることはありませんでした。
ただ小径車であり、一般的なロードバイクよりも重量があります。
ロードバイクを上回るとはいえません。
乗り手によっては、十分に太刀打ちできる性能を有しているという感じでしょう。
↑手元の秤では11kgくらい。(ライトとかペダルとか全部込み。)
私の場合「この自転車ならガンガンとペダルを踏んで進んでいける」と思って、調子にのった自分が悪いのでしょうか。
25km地点でフラフラになってしまいました。
慣れていない自転車で、慣れていないコースで、調子に乗って走った私が悪いのですが。
ダイレクトに路面からの振動が伝わってきていたのでしょう。
アルミフレームで剛性を高めていて、小径車で細いタイヤを利用していることが影響していそうです。
ミニベロReachの強み(まるで万華鏡のよう)
確かにスピード勝負ではロードバイクに完全勝利はできないかもしれません。
しかし、ミニベロReachはパーツ構成を変更することで、ユーザーに併せて乗り味や向き不向きを変えることができます。
実際のところ、2023年現在、ミニベロReachはフレーム販売のみです。
ホイール選択、コンポ選択、ハンドル選択などはユーザー好みに委ねられています。
試乗したモデルはドロップハンドルで、ティアグラ構成というロードバイク風の設計でした。
タイヤを太くしてグラベルバイク風にすることや、キャリアを搭載してランドナー風にすることもできます。
↑試乗したのはロードバイク風。コンポもティアグラでした
↑フレームにダボ穴があり拡張可能。
↑拡張してみた例。大きいハンドル、太いタイヤ、リアラック、ランドナーとして活用可能。
↑バッグなども装着した例
↑フラットバーでクロスバイク風も可能。
乗り手の好みによって、簡単に変更するのは他のミニベロでは難しいかもしれません。
しかし、ミニベロReachなら万華鏡のように、さまざまな組み合わせが可能です。
乗る楽しみだけではなくて、自分で組み合わせを楽しめるという点では最高のミニベロです。
乗り手に寄り添うことができるミニベロといえるかもしれません。
ミニベロReachの細部へのこだわり
ダイヤモンドフレーム設計
自転車をしっかりと剛性感あるフレームとするなら、選択肢はただひとつ。
フレームの形状をダイヤモンドフレームにすることです。
↑三角が2つでダイヤモンド。
折りたたみ自転車でダイヤモンドフレームを採用するのは非常に困難です。
というのも、折りたたむときコンパクトにするには、ダイヤモンド形状をあきらめる必要があります。
↑たとえばDAHON。リアは三角形状がいじされているものの、フロントはワイヤー。
↑Tyrellはダイヤモンドに近いですが、剛性を高めるためにパイプを一つ追加。(スラントデザイン)
ディスクブレーキ
ディスクブレーキ採用の折りたたみ自転車はそんなに多くありません。
よって目立ちます。しかし、目立つためにディスクブレーキを採用しているわけではありません。
ディスクブレーキを採用することで、タイヤ太さをブレーキに制限されずに選ぶことができます。
キャリパーブレーキだと、28mm幅までしか使えません。
よってタイヤを太くすることができなくなってしまいます。
Vブレーキという選択肢もあったと思いますが、ホイールサイズを変更するのに大きな困難が伴います。
ディスクブレーキであれば、20インチ406サイズにすることも可能です。
ただし、ディスクブレーキ対応の20インチ451ホイールというと、選択肢が限られてしまうかもしれません。
自分にピッタリ来るホイールがない!
その場合、ハブ、スポーク、リムと自分選んで、オリジナルホイールを組むという新しい楽しみが生まれます。
前後エラストマー搭載で乗り心地改善
アルミフレーム&小径ホイールということで、路面からの衝撃が増えてしまうのは避けられません。
そこで、工夫されているのが、エラストマーの採用です。
フロントフォークにも採用されているので、衝撃を和らげてくれているはずです。
↑フロントフォークにも衝撃吸収対策あり。赤いサスペンションがオシャレです。
↑リアフレームにエラストマー採用。
折りたたみしやすい工夫(フロント)
細かいところですが、走行性能を犠牲にすることなく、折りたたみがしやすい工夫があります。
前輪が外しやすいように、フォークに工夫があります。
↑下半分があいている。
写真のように、下半分が開放されているので簡単にホイールの着脱ができます。
折りたたみ自転車ならではの工夫といえるでしょう。
ケーブル内装
Reachは各種ワイヤーがフレーム内部を通っています。
見た目もすっきり♪
しかし、折りたたみ自転車では、さらなる利点が!
それは、折りたたみをするとき、ワイヤーが引っかかりづらいということ。
折りたたむときに(または展開時に)ケーブルが伸び切ってしまうことがあります。
ケーブル内装式であれば、邪魔になりづらいです。
このようなこだわりが、折りたたむときのストレスを減らしてくれます。
組み立てが面倒?
それは楽しみでもありますよ😅
ミニベロReachの折りたたみ方
Reachをはじめて折りたたんだとき、怪我をしてしまいました!
Reachはリアのエラストマーがフレーム側の突起に圧入されています。
その箇所を外す際に力の加減がわからず、キックスタンドが体にあたってしまい、怪我をして、止血する必要がありました。
「コツをつかむまでは、折りたたむのはたいへん」という第一印象を持ちました。
とはいうものの、何度か輪行をしていると、慣れてきます。
1回目は怪我
2回目はいつのまにかチェーンに触れてしまったのか手を汚す
3回目でなんとか折りたたみができる
4回目でスムーズ(コツをつかめた)
という感じでした。
スムーズに折りたためるようになると、メリットを発見!
折りたたみサイズがコンパクト、特に横幅がないので、運びやすいです。
いや、とても運びやすいです。
一般的な折りたたみ自転車よりも軽量なので、軽さを実感します。
そして、奥行きが狭いので、電車内でも邪魔になりづらかったです。
↑改札も割とスンナリと入れました
折りたたみ方をしっかりとマスターして、輪行で大活躍させたいミニベロです😆
折りたたみ方は
↑前輪を外してフレームに固定
↑フレームには前輪固定のパーツがあります
↑エラストマーを解除
↑固いです(前述したように、初めて折りたたんだときに怪我をしました)
↑後輪を前輪側へ移動していく
↑後輪が収納されました
↑フォークとリアのディスクブレーキは干渉しているようでしていない
↑シートポストを下げて、ハンドルを抜いて、テープで固定
↑折りたたみサイズはコンパクトです(60 x 99 x 21cmくらい)
ミニベロReachのライバル
打倒ロードレーサーというコンセプトを考えると、スピードを出せるタイプのミニベロがライバルとなりそうです。
Caracle
Caracleはカーボンフレームということもあり、重量勝負をすると、Reachは勝てません。
ただし、カーボンは素材の性質上、扱いに注意が必要です。
Tyrell FCX
Tyrell FCXはクロモリフレームで、より細身のデザインが印象的です。
折りたたみには慣れが必要というのも類似点です。
また、パーツ構成も自分で考えていくというのも似ています。
フレーム材質の違いもあり、乗り心地もことなりますので、ぜひ乗り比べて選びたいところです。
Tyrell PK1
チタン製のTyrell PK1はReachよりもスピードが出せるかもしれません。
ただし、Tyrell PK1は折りたたむことができません。
Tyrell FSX
アルミフレーム
折りたたみ自転車
スピードがでる
高級車
という類似点があります。
カラーやデザインの好みで選んでも良いと思います。
DAHON Speed RB
20インチ451ホイール
折りたたみ自転車
ロードバイクパーツを使用
という点で類似しています。
DAHONの方が圧倒的に折りたたみ方法はわかりやすいですが、ハンドルが横にはみ出してしまいます。
また、フレーム材質が違いますので、ReachとDAHON Speed RBは全く別の自転車です。
ミニベロReachをおすすめしたい人はどんな人?
フレーム販売のみというのが大きなポイントです。
ですから、自分でパーツ構成を考えて組み立てたい人にピッタリです。
どのようなパーツにしようか、ロードバイク風にしようかグラベルバイク風にしようか。
悩みながら組み立てた自分だけの一台が出来上がるでしょう。
きっと満足度の高い自転車になるはずです。
さいごに
パシフィックサイクルズジャパンさんに試乗車をご提供いただきました。ありがとうございました!
今日も『自転車でGo.com』にお越しいただきありがとうございます。Reachにのって自転車旅もありかも♪
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