「乗ってみませんか?」
とご提案いただいたのが、今回、紹介するiruka C。
iruka Cに試乗した感想を一言で伝えると
iruka Cは史上最強の電車移動手段かも。特に新幹線。
とはいうものの、
「アルミフレームだけど、乗り心地はどうなの?」
「内装5速で対応できるのか?」
「片側で支える折りたたみフォークは危険ではないか?」
「10kg以上で、重くて輪行できない?」
「なぜ、最強の移動手段?」
という疑問が湧き出てくるかもしれません。
実際のところ、私が感じていた疑問です。
そこで、iruka Cに試乗した上で、上記の疑問にこたえます!
iruka Cとは?
iruka Cとは折りたたみ自転車ブランドirukaの新作です。
CはComfortのC。つまり、以前からあったモデル(現行のiruka S)よりも快適な乗り心地をウリとしています。主なスペックは
18インチ40 * 355タイヤ
ライザーバータイプのハンドル
クッションのあるサドル
内装5段変速(SHIMANO Nexus)
iruka C、アルミフレームだけど、乗り心地はどうなの?
Comfortモデルというだけあって、快適さをウリにしています。
アルミフレームだけれど、乗り心地はどんな感じでしょうか。
答えは、予想以上にしっかりとした剛性感だけど、弾力があります。
アルミフレームだと、固くて、振動がダイレクトに体に伝わり、疲れてしまうということがあります。
しかし、iruka Cはそんなに気になりませんでした。
ペダルを踏んでも軋む様子はありません。
これは、トップチューブが折りたたみじゃないというのが大きいです。
メインフレームを折るタイプだとヒンジのところに負担がかかって、軋んでしまうことがあります。
irukaはそのような心配がありませんでした。
また、タイヤが太めであること、ライザーバーが利用されていることもあって、大きな違和感がありません。
同じ18インチTyrell IVEと比較しても、アルミフレームだから硬い、乗り心地が悪いという感じはありません。
もちろん、試乗したのは3kmほどなので、30kmを走ったわけではありません。
もっと長距離を走れば印象も変わるかもしれませんが、そういう用途で設計されている自転車ではないと思うのです。
駅から目的地までを迅速に移動することを意識しています。
その用途には十分足りる性能があるでしょう。少なくとも期待以上です。
iruka C、内装5速で十分か?
内装5速で全く問題ありません。
内装ギアSHIMANO Nexusのギア比とフロントチェーンリング40Tということを考慮すると、ペダル1回転で進む距離は次の通りです。
1速=2.4m
2速=3.1m
3速=4.0m
4速=5.0m
5速=6.4m
このギア比は輪行→降車駅から目的地まで自転車という用途では十分です。
むしろ外装変速ではないので、メンテナンスが容易であると思われます。
iruka C、片側で支える折りたたみフォークは危険ではないか?
折りたたみ自転車で、片側フォークは危険?と思うかもしれません。
乗った感触としては、片持ちフォークで違和感なしです。
指摘されるまで片持ちフォークだったことを忘れるくらいです。
秘密は望遠鏡のような仕組みにあります。
外観からはクイックリリースで固定しているように見えますが、違います。
中に芯が入っているのです。
芯がなければ、剛性感が大きく低下してしまい、危険です。
しかし、芯があることで、ぐっと安定味が増しています。
すくなくとも、フォークが折れたという報告はありません。
iruka C、10kg以上で、重くて輪行できない?
Irukaに限ったことではありませんが、持ち上げるのは辛いです。
しかし、転がせば……!?
おりたたんだとき、irukaは前輪と後輪が完全に平行になります。
そのため、バランス良く、転がすことができるでしょう。
↑転がるiruka C
iruka Cは新幹線輪行にピッタリ?
iruka Cは新幹線輪行にピッタリではないでしょうか。
折りたたみサイズを他ブランドと比較してみましょう。
Tyrell IVE = W710 x H590 x D330
BROMPTON = W585 x H565 x D270
iruka C = W780 x H480 x D350
単位はmm。
3つを比較すると、iruka Cは大きく見えます。
「幅780mmは場所取り過ぎ!」と思いますよね。
ところがiruka Cは縦置きも可能なのです。
幅と高さを逆にしてみましょう。
iruka C = W480 x H780 x D350
何の意味があるかというと、新幹線の座席幅は50cmくらい。
irukaだけが縦にすることで、新幹線の座席で自分の前に自転車を置くことができます!
一般的に、新幹線輪行では自転車は後部座席後ろに置きます。
この場所を取ることができないと、「デッキ立ち」ということにもなります。
しかし、どの座席でも自転車が置けるとしたら、便利だと思いませんか?
まさに日本向きの仕様。もしかしたら、最強の電車輪行用自転車と思いました。
irukaの弱点は折りたたみ方法?
折りたたみサイズが特徴的なirukaですが、折りたたみ方法が弱点かもしれません。
小さい折りたたみサイズ
かつ
トップチューブを折らない
という条件を満たすために、irukaはクイックリリースによる折りたたみ箇所が非常に多いです。
検査はしっかりとされています。
しかし、折りたたまない方が剛性が高いのはいうまでもありません。
今回の試乗は短距離だったので、50kmくらい乗ると、剛性が気になるかも。
また、折りたたみ箇所が多いので、慣れるまでは手数が煩雑で困ってしまいそうです。
あくまでも慣れの問題ですが……。
iruka Cはおすすめ!?
iruka Cは輪行して、駅から目的地までを走るのにピッタリな自転車です。
折りたたみサイズは非常にコンパクトです。
折りたたんで、電車輪行し、駅からサッと走る。
そんな利用を想定している人は、ぜひ検討してみてください!
今日も『自転車でGo.com』にお越しいただきありがとうございます。iruka開発者の小林さんへのインタビューを行いました!
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