突然だが、ドラゴンボールという漫画を知っているだろうか。
昭和50年代生まれの人なら、おそらく全員が知っている!?
そのドラゴンボールに蛇の道というのが出てくるが、これが永遠と続く長い一本道。
行けども行けども景色が変わることがない、そんな単調な道。
利根川サイクリングロード=蛇の道ではないか!?
永遠と続く変わらない景色のサイクリングロード。
いつか、道の終点まで行ってみたいと思うのはサイクリストならではの想いだろうか、孫悟空への憧れだろうか。
その距離130kmほど。
休息時間を含めての想定10時間。
1日で走るには最長距離となりそう。
計画は?
どのような装備で行ったのか?
そもそもミニベロで130kmも走れるのか?
ゴールでみたものは?
折りたたみ自転車Tyrell FXで130km、10時間。
ゴールまで必死にペダルを漕いだ利根川サイクリングロードでの走行記録である。
折りたたみ自転車Tyrell FXで行く130km、事前準備したことは?
どこからスタートするべきか?
折りたたみ自転車である利点は最大限に生かしたい。
自宅から利根川サイクリングロード近くまでは輪行してスタート。
今回スタート地点に選んだのは千葉県野田市川間。
ここからなら、江戸川サイクリングロードまで1kmくらい、そして利根川サイクリングロードまでは15kmくらい。
ちょうど良いウォーミングアップになるであろう。
↑東武野田線、川間駅からスタート
↑江戸川サイクリングロード終点の関宿城が見えてきた
利根川サイクリングロードのルート確認
利根川サイクリングロードの終点、といっても上流と下流のどちらが始点なのか、終点なのか?
下流の最後である千葉県銚子市には何度も行ったことがあるので、今回向かったのは上流側である。
いったいどこが終点なのかGoogle Mapsで調べても皆目見当がつかない。
ブログなどで調べていると、どうやら利根川サイクリングロードの終点は群馬県渋川市ということになっている。
ずっと利根川サイクリングロードを北上して行くだけであるが、途中通過する市町村は次の通り。
千葉県野田市
茨城県五霞町
埼玉県加須市
埼玉県羽生市
埼玉県熊谷市
埼玉県深谷市
群馬県伊勢崎市
群馬県玉村町
群馬県高崎市
群馬県前橋市
群馬県吉岡町
群馬県渋川市
千葉県民の私としては、知らない街ばかり。
各地域の特産品なども調べて楽しもうかと思ったが、そういう寄り道サイクリングをしていると目的地に到着できずに日が暮れてしまう。
今回は、ひたすら走り抜ける計画とした。
↑利根川サイクリングロードでひたすらペダリング
↑電車が通るだけで一大イベント!
休息地点を確認する
長距離を走るときの基本は補給をどうするか?サイクリング=カロリー消費なので、食事が大事である。
しかしながら、予定していた場所で食事ができるかどうかはわからない。
当日のサイクリングペースや体調によって補給地点が変わることもある。
いろいろな場合に備えて、いくつかの休息地点を事前に確認しておく。
コンビニや道の駅が基本となってしまうと食生活が貧しくなるが、利根川サイクリングロード近郊では麗しき食事ポイントは見つからなかった。
入ったお店が喫煙可だと萎えるし……。
もちろん、サイクリングロード途中で空腹を感じることも想定される。
ハンガーノックになる前にしっかりとエネルギー確保をするために補給食は携帯しておきたいところ。
↑アミノバイタルを携帯した。
ゴール地点までのルート確認をすると、概ねサイクリングロードが続いているようだ。
川沿いにあるコンビニと道の駅は訪問の有無にかかわらず、事前に確認をしておくことが大事だ。
スマホの小さな画面でGoogle Mapsを拡大したり動かしたりしながら休息地を探すのは危険である。
そもそも休息地を探す段階で疲労している。
そういう状況で、冷静に休息地を探せるとも思えない。
あらかじめ、いくつかの休息地を選んでおいたのだ。
こうすることで、当日のペースによって臨機応変に計画を変えながらサイクリングすることができるだろう。
折りたたみ自転車Tyrell FXで行く130km、持参したものは?
今まで走ったことのない場所、走ったことのない距離なので、どういうことになるかがわからない。
電車もどの程度走っていることやら……。急遽1泊2日旅行に切り替えて現地泊することも想定内としておいた。
そこで、今回の持ち物は次の通り。
- デジカメSONY RX0(旅の記録)
- ドライブレコーダー(事故対策)
- ライト(最近お気に入りのCATEYE SYNC)
- 予備ライト(前後ともに予備)
- 鍵(盗難対策)
- 輪行袋(絶対必要)
- iPhone(SUICA代わり、Google Maps、Cyclemeterなど生命線)
- モバイルバッテリー(iPhoneバッテリー用)
- モバイルバッテリー予備(ライト充電にも利用した)
- 財布(念のため、愛用のabrAsus)
- イヤホン(電車内での暇つぶし)
- Kindle OASIS(電車内での暇つぶし)
- 折りたたみ式キーボード(ブロガーですから!)
- 折りたたみ鞄(お土産をいれるための携帯用袋)
- ウインドブレーカー(最近購入したmorethanというブランド)
- パンク修理キット
- コーヒーセット(荷物増えるけど)
- アミノバイタル
- 下着やタオル(1泊2日になることも想定)
折りたたみ自転車Tyrell FXで行く130km、サイクリング記録、ゴールで見たものは!?
江戸川サイクリングロードでウォーミングアップ
薫風のある日、輪行スタート。
予定通り江戸川サイクリングロードを追い風に乗りながら北上していく。
あくまでもウォーミングアップ。
関宿城から利根川サイクリングロードへ。
いよいよ本日のメインコースだ。
↑いよいよ利根川サイクリングロードへ
利根川サイクリングロード埼玉県加須市
利根川サイクリングロードは修行の道。
自然を満喫するというのは最初の2kmくらいでおわる。
あとは延々と同じ景色がつづくのだ。
人影もなく、太陽が照りつける中で、ひたすらペダルを回すイメージ。
向こうに蜃気楼のように見える橋までひたすらペダルを踏むのだ……。
この修行はいつ終わるのだろうか。
自分が終わりと思ったら終わり。
とにかく頑張れ!
というイメージだったのだが、今回はなぜかサイクリストが多数いた(^_^;)
多数といってもイナゴの大群ではない。
5分おきにサイクリストとすれ違い挨拶。
どーも。
利根川サイクリングロードが有名になってきたのだろうか!?
とかなんとかいっていると、強制的に橋を渡るルートになり渡良瀬川に入ってしまう。
こういう道間違えは絶対にあることなので、気にしない。
が、「もう少しわかりやすく看板や道路塗装ができないの?」とつぶやく。
利根川サイクリングロード埼玉県羽生市
埼玉県加須を抜けると、また延々と続くサイクリングロード。
道の駅はにゅうで一休み。
羽生には『いがまんじゅう』と呼ばれるご当地グルメがある。
まんじゅうを赤飯でコーティングした和菓子といえばよいのかな!?
塩っ気と餡子がサイクリングの補給食としては絶妙である!
と記憶していたが、記憶と現実に食べたものはちょっと違う印象だった。
サイクリングをしていると味覚が変わるのかな!?
↑いがまんじゅう
道の駅はにゅうでは、いつのまにかサイクリストであふれる道の駅と変貌していた。
ロードバイク集団が次から次へと出入りしている。
あまりゆっくりしていると、動きたくなくなるので、すぐに出発した。
利根川サイクリングロード埼玉県熊谷市&深谷市
またしてもつづく単調な景色。
埼玉県熊谷市はちょっとサイクリストのことを考えているのか、頻繁に次の橋まで何kmみたいな表示がある。いいね!
サイクリストが橋を目指して走っているのを知っているのだろう。
この表示を考えた担当者グッジョブ&きっとサイクリストに違いない。
おもてなしをするには心技体がそろっていないとダメだよね。
- 心=本当に心からサイクリストの考えているか
- 技=どうすればサイクリストが喜ぶかサイクリスト目線で考える
- 体=そもそも予算とか担当部署とかそういう話。
埼玉県熊谷市や深谷市には『いいね!』を送りたい。
利根川サイクリングロード群馬県
群馬ですよ、グンマーーー!
もしかしたら人生で初めての群馬県?
と過去の旅を反芻しながらペダルを回す。
『群馬県=なにもない』と思っていたが、実は、全行程で最も自転車に乗る人のことを考えている場所だった。
群馬県でも人口が多い高崎市や前橋市を抜けていったが、気がつくと街中にいる。
しかし、完全にサイクリング専用コースが用意されていて、まったく車に邪魔されることなく利根川沿いに道が続く。
その道も木々に囲まれ、時に川近くになり、花壇があったり、休息所があったりと全く飽きさせないコースとなっている。
↑休息所でコーヒー淹れた
↑花壇?
↑街中でもしっかり区分けされている
群馬県エリアでは利根川も中流域なので、基本的に水音を立てながら流れている。
つまり、坂となっているのだが、その上り坂を感じさせないよく考えられたコース設定に感動してしまう。
すでに100km以上走行して疲労していたのだが、あまり疲労を感じることなく、スイスイと坂を登ることができたのはこの道整備のおかげだろう。
↑坂道でもあまり気にならない
群馬県『すごくいいね!』
利根川サイクリングロードついに終点!
手元の計測では120kmを超えている。
けっこうな疲労を感じてきた。
しかし、ゴールはもうすぐそこ。
群馬県渋川市。
利根川の水の流れる音が怒号のように聞こえる。
川といえば下流で見てばかりいるので静かなものだと思っていた。
しかし、今、自分の横を流れている川は全く違う様相となっている。
ドドドドドドォーーーという水音は到着を祝うドラムの音のようである。
↑ゴールは近い?
もう疲れたなぁと思っていたところで、突如サイクリングロードがブチ切れる。
横に目をやると、
利根川自転車道線終点
という文字。
つまり
利根川サイクリングロードが終わったのだぁーーー!
もっと感動的にゴールを盛り上げてくれるのかと思いきや、無味乾燥にそれは終わりを告げた。
ただ単にポールが一本立っているだけで、砂利道が続いている。
Google Mapsでここでいいのかな!?と確認すると、そもそも利根川サイクリングロード終着地点は利根川支流の吾妻川となっていた。
よくわからない状況。
↑終点
↑なにもない空き地!?
お世辞にも盛り上がっているとはいえないが、先客としていた高校生ぽい自転車乗りが佇んでいるので、きっとここがゴールなのだろう。
そう!10時間に及ぶサイクリングで、ついに利根川サイクリングロードの終着地点にたどり着いたのだ!!!
一人感動に浸って、記念撮影をして、最寄駅の渋川駅で自転車をしまって、帰宅の途についたのだった。
↑上越線、もちろん人生初
おわりに
ゴールはもう少し盛り上がる場所か!?と期待していたが、お世辞にも絶景が待っているとはいえない単なる空き地だった。
しかし、利根川サイクリングロードの端までたどり着いたのだ。
これは大きな経験値となって、しばらくはいろいろな人に自慢できるだろう。
視覚的にみた利根川サイクリングロードの終着地点は殺風景かもしれないが、私の心中では燦然と輝いているし、思い出は美化されて、針小棒大に風潮されていくに違いない。
今日も『自転車でGo.com』にお越しいただきありがとうございます。それにしても利根川おそるべし。上流までまだまだ続いている感じだった。
今回大活躍のライトレビュー。
Twitterで最新情報をつぶやいています。ぜひフォローしてください!
コメント
突然のコメント失礼いたします。現在、リバーサイクリングという国のコンテストに参加させていただいている大学3年のものですが、パワーポイントを作るにあたり津田圭様の『利根川サイクリングロードの終点が見たいから10時間サイクリングを続けた話』に乗っている1枚目、4枚目、9枚目の写真を使わせていただければと思っております、お忙しい中恐縮ではありますがお返事いただけましたら幸いです。
Sayaka様
ご連絡いただきありがとうございます。
写真どうぞお使いください。素敵なスライドができるといいですね。
津田圭
ご連絡ありがとうございます。写真使用させていただきますので、より完成度の高いものにしていく所存でございます。
また、ご連らさせていただくこともあると思いますが、なにとぞよろしくお願いいたします。