折りたたみ自転車Tern Vergeシリーズは流線型のフレームデザイン。そのデザインがとても格好いい。そのVergeシリーズはいくつも種類があるが、ミドルクラスに位置するのが今回紹介するTern Verge D9である。
先日紹介したTern Verge N8を試すなら、Tern Verge D9にも試乗してぜひ乗り比べてほしいとイチオシされた自転車。その違いは?Tern Verge D9の試乗レビューをお届け!
Tern Verge D9とは?
Tern Verge D9という名前にモデルの特徴がよく表れている。つまり
Tern=ブランド名
Verge=シリーズ名
D=Deluxe(デラックス)
9=変速ギア数が9段
早速それぞれ詳細に触れていきたい。
Ternとは?
Ternとは折りたたみ自転車ブランドの一つ。2010年にDAHONから独立した。鳥のアイコンが目印だ!折りたたみ自転車だけでなく、ミニベロsurgeシリーズやクロスバイクなどを積極的に開発している新鋭ブランドの一つ。
Vergeとは
Ternの折りたたみ自転車には3種類のシリーズがある。
- Link エントリー向け
- Verge 中上級者向け
- Vektron 電動アシスト
Vergeシリーズに共通しているのはフレームが流線型デザインであるということだ。
DはデラックスのD
アルファベットはグレードを表している。主なところでは
- X=extreme(エクストリーム)
- P=premium(プレミアム)
- D=deluxe(デラックス)
- B=basic(ベイシック)
どの機能が備わっていれば、どのランクという明確な規定はないと思われる。ただ、エントリーモデルにはない特徴をあげてみた。
タイヤサイズ=451
最も目立つのはタイヤの大きさである。20インチ(451サイズ)と呼ばれるもので、Tern Verge N8などで利用されている20インチよりもひと回り大きい。これが良いかどうかは賛否が分かれる。大きいので、走行時にスピードの持続はしやすいが、折りたたみサイズは大きくなってしまう。ぜひ、実物を見比べ、そして乗り比べたいところ。
ハンドルはボルトで固定する
ハンドルが前にでていて、それを2本のボルトで固定するタイプである。ハンドルが前に出るので、前傾姿勢になる。つまり空気抵抗が減ってスピードを出しやすくなるのだ。ただし、折りたたみのときを含めてハンドル角度を変えたいときはアーレンキーでネジを緩める必要がある。
他にも特徴的な箇所がある。
↑キックスタンドが標準装備
↑チェーンがおちないための工夫もあり
↑サドル下にある反射板はおしゃれな感じ?
9は9速
9速。時々勘違いしている人がいるが、ギア数が多いとスピードが出るわけではない。ギア数が多いと小まめにギアを変更することで足にかかる負担を軽減することができるのだ。
Tern Verge D9は9速で変速機はACERAグレードが使われている。上位グレードではないが、しっかりと変速する感じだった。
もちろん9速なので、ホイール変更することなしで10速にすることはできる。
また、11-36Tという大きなスプロケットが利用されているので、高速で走ることもできるし、坂道を(割と)すいすいと登ることもできる。
ただし、日頃ロードバイクの22段変速を利用している人は9速だと変速時に足への負担を感じて、物足りないかもしれない。
Tern Verge D9とTern Verge N8の違い
やはり、Tern Verge D9とTern Verge N8の違いが気になってしまう。8速と9速の違いはほとんど感じることはないが、最大歯数はTern Verge D9=36Tに対してTern Verge N8=32Tなので、上り坂ではTern Verge D9の方が楽そう。
段数より気になるのがタイヤサイズの違い。Tern Verge D9は20インチ(451)で、Tern Verge N8は20インチ(406)である。Tern Verge D9の方が、ホイールサイズが大きい。両者の差異を走行中に感じることはほとんどなかった。大きい方がスピード維持をしやすいので、「ちょっと走りやすいかなぁ〜!?」と感じる程度。
しかし、駐輪しているとTern Verge D9はとても大きく感じる。折りたたみ時にそれを強く感じる。実際はそんなに差がなくても、存在感が明らかに違う印象だった。コンパクトを求めているなら、Tern Verge D9は迫力がありすぎるかも。
Tern Verge D9の走行性能
あらためて考えると、20インチ(451)なので、ホイールが大きい分、トップスピードを維持しやすい。理論的には間違いないが、あくまでも「そんな気がする」。
また、ホイールが大きい分、安定して走っていると思われる。これも理論的には間違いないが、気分の問題かも。
むしろ、上記で述べたハンドル位置の違いが大きいかもしれない。前傾姿勢になるので、空気抵抗が少なく、結果として、走りに影響を与えていると思われる。
Tern Verge D9の折りたたみ
↑Ternの他モデルと同じように折りたたむ。
↑シートポストを下げる
↑フレームを折る、このときにハンドルをひねる
↑ハンドルポストを折って折りたたみ作業終了
折りたたみサイズは結構な大きさ。存在感もある。自宅保管のために折りたたむのか?輪行するために折りたたむのか?車に乗せるために折りたたむのか?自分にとって必要な折りたたみ用途をよく考えよう。その上で、サイズが大きいのを許容できるかをしっかりと検討するのがよさそう。
↑Tern Verge N8(青)とTern Verge D9(赤)の比較。写真ではあまり変わらないが……。
まとめ
ふと値段をみると、100,000円以下で手に入る。この価格帯で20インチ(451)折りたたみ自転車というのは選択肢が少ない。ホイールサイズは走行性能だけでなく、収納時にも大きな影響を及ぼすので、このサイズが利点であると感じるなら、大きな購入動機となるであろう。
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