なんだ、この性能は!ペダルを踏めばグイグイと進む。すぐにトップスピードに達したと思いきや、ギアを上げて踏み込めばさらに進む感触。
これ折りたたみ自転車だよね!?
今回試乗したのはTyrell FCXのプロトタイプ。もう予約購入する気満々ですが、どのような自転車なのかをまとめた。
注意:この情報は2019年7月現在のプロトタイプをもとにしている。最終仕様は未定である。
↑ぶっ飛ぶTyrell FCX
Tyrell FCXとは?
2017年のサイクルモード東京にてデザインコンセプトモデルとして展示されたもの。
会場では「451ホイールでクロモリフレームで折りたたみ可能」という仕様紹介とライトアップされた展示車のみ。ただ、ひたすらに格好よかった。
その後はいっさい情報がなく、開発が進んでいるかどうかさえも公にはされていなかった。
それが、千葉県浦安市にある街の自転車屋さん「believe」さんにてプロトタイプが展示されているという情報が流れてくる。
2017年での展示から、着々と開発が進んでいて、ようやく日の目を浴びるところまでたどり着いたのだ!
Tyrell FCXの仕様
開発当初からの基本仕様は折りたたみ自転車であること、451ホイール搭載であること、そしてクロモリフレームであること。それぞれをチェックしてみよう。
折りたたみ自転車
製品名にFが入っている、つまりF=Foldingなので、折りたたみ自転車である。
Tyrellの折りたたみ自転車といえば、Tyrell FXが有名で、私も愛用している。それ以外にも上位モデルのTyrell FSXや、スーパー高級な特別モデルTyrell XF、そして全く別構造のTyrell IVEと現在のラインアップでは4種類になる。
今回の折りたたみ方法はTyrell FXで行なっている方法、つまり
- リアフレームを折る
- フォークを折る
- サドルを下げる
- 必要ならハンドルを回す
という方法になる。ただし、多くの折りたたみ自転車を開発する中で培われた技術をもとに、今回の仕様を作り上げているようだ。
たとえば、リアフレームの折りたたみ箇所は従来はクイックリリースで固定していたが、今回は新しい結合方法となる予定とのこと。
また、ドロップハンドルの場合、ステムは回さなくてもあまりサイズに差は生まれない。剛性感を高めるためにも、通常のステムを使用するようだ。
↑試作機のため、折りたたみ箇所は開発中
451ホイール
プロトタイプではAM-3のホイールが利用されていた。このあたりは、シマノ11速対応ハブで100mm/130mmになると思われる。リムブレーキ対応。ディスクブレーキ非対応。
クロモリフレームで日本製
何よりも嬉しいのがクロモリ製のフレームであるということだ。クロモリは重量面ではアルミやカーボンよりも重くなってしまうが、剛性感はあるので、細いフレームを創ることができる。この細さが格好よさと乗り心地の良さにつながると思うのだ。
さらに台湾工場で製作するのではなくて、香川県の本社工場で一本ずつ溶接&製作をしていくとのこと。Tyrellを開発するアイヴエモーション社の質へのこだわりは感服するものであり、その製品品質は白眉である。
↑ちなみにフォークはTyrell製新型カーボンフォーク
Tyrell FCXの性能
プロトタイプとはいえ、完成間近なモデル。なんといっても細身のフレームで見た目が格好いい。
そして、ペダルを踏んだ瞬間にグンと加速してスッと30km/hに達する。
その秘密は徹底したこだわりと品質管理にあるようだ。
たとえば前後のホイールバランス。自転車は後輪駆動。ペダルを回すと後輪が回転する。それに合わせて、前輪も転がる。多くの自転車は前輪と後輪が並行になっていて転がっているように思えるが、数mmのズレがある。そのズレを矯正するために人は無意識のうちにバランスをとっているのだ。
Tyrell FCXはそのズレを極限まで減らしている。工場でビルダーの方が納得のいくまで調整を繰り返しているのだ。
そのこだわりが品質の高さと素晴らしい走りを生み出している。
この前輪と後輪のバランスはほんの一例。それ以外にも信じられないほど多くの工夫が施されているのだ。
↑熱く開発について語るプロダクトマネージャー渋谷氏
まとめ
2017年サイクルモード東京以来、しばらくは情報が入ってこなかったが、いよいよ正式発売となる。購入するのが楽しみ♪
今回のTyrell FCXの試乗は千葉県浦安市の街の自転車屋さん「believe」さんにお世話になりましたありがとうございます!
今日も『自転車でGo.com』にお越しいただきありがとうございます。Tyrellのプロダクトマネージャー渋谷さんへのインタビュー記事も併せて参照してほしい。
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