皆さんは『サイクル野郎』という漫画をご存知だろうか。昭和40年代に連載されていた中卒の少年が友人たちと日本一周のサイクリングに旅立つというもの。
この漫画が実に面白い。その旅情や人間模様に思わず惹かれてしまい、暇さえあればkindle unlimitedで読みふけっている。
自転車で旅というのは男の子なら惹かれてしまうこと間違いなし。私も例にもれず、漫画を読みながら自転車旅に出たいという思いを抑えきれないでいるのだ!
日本1周は無理でも、以前に挫折した千葉県1周ならなんとかなるかもしれない。
パッチワークのように細切れには1周をしたけれど、一気に一周したことはない。今度こそ達成したいという思いを込めながら、千葉県1周計画を練ってみた。
スタート0km:浦安、東京ディズニーランド
なぜ千葉県にあるのに東京なのかと、千葉県民みんなが思っている夢の国。ここをスタート地点とする。一周なので、スタートはどこでも良いのだが、便宜上、夢の国のある浦安をスタートとする。
出発前には街の自転車屋さん「believe」にて、自転車状態をチェックしてもらうのが良いかと。Tyrell、BROMPTONといった小径車を中心に扱う頼りになるお店である。
江戸川サイクリングロード下流20km:市川、松戸
旧江戸川沿いは実質サイクリングロード。車に邪魔されずに快適に進める。5kmも進めば、江戸川の本流にぶつかる。市川、松戸あたりで、休息をしてもよいかと!?
江戸川下流域はサイクリングロードも広いけれど、人も多いので、注意が必要。この地域は美味しいパン屋も多いので、携帯食として購入するのも良いと思われる。
江戸川サイクリングロード中流40km:流山、野田
流山橋を過ぎたあたりからサイクリングロードの人口が激減する。休息地点も気軽に見つけにくいので、ペース判断を間違えずに進みたい。troncというカフェは美味しいコーヒーとケーキを出してくれる。ここで休息も有りかと。
↑キッコーマン本社もこのあたり
江戸川サイクリングロード上流60km:関宿
江戸川サイクリングロードの終点であり、利根川サイクリングロードとの合流地点である。関宿城址があるので、多くのサイクリストが休息をしている。ただし、おしゃれなカフェがあるわけでもないので、ここは博物館を楽しみたい。ただ走るだけなら、記念撮影だけで良いかもしれない。しかし、館内は地理好きサイクリストが楽しめる博物館になっているので、ぜひ寄り道をしたいところ。
↑利根川サイクリングロードに入ると、長閑な道が……。
利根川サイクリングロード中流100km:柏、我孫子、印西
利根川サイクリングロードをひたすら南下する。景色が全く変わらないので辛いサイクリングになる。なんで自分はこんなことをしているのだろう???もうやめようか?という気持ちになること間違えなし。
ふとgoogle mapsをみると、「江戸川と利根川がほとんど平行している!!!」ということに気づいて、ショックを受けるはず。「一周をしているつもりが実は引き返していたなんて!!」とわかったときの精神的ダメージを覚悟しておこう。
さらに、追い打ちをかけるかのように柏から我孫子付近(海から100km付近)でサイクリングロードが一度切れてしまう。布施弁天やあけぼの農業公園を経由してサイクリングロードから外れて迂回路を進む。そのことを知らないと迷うことになり、辛さに追い打ちをかけることになるだろう。
↑布施弁天
↑あけぼの農業公園
利根川サイクリングロード下流150km:佐原
単調な利根川サイクリングロードを進む。とにかく進む。道の駅『発酵の里こうざき』、道の駅『さわら』などに寄り道をしたい。すでに 100kmを超えているので、疲労困憊しているはず。焦らず進みたいところ。
↑JR成田線
佐原は小江戸としても有名なところ。同じ小江戸でも埼玉県川越ほど人がいない。街の中心を流れる小野川、伊能忠敬旧宅、うなぎ屋さんなどなど魅力が多い。ここで一泊するのがよいか!?
↑小江戸佐原
↑有名な鰻屋さん!
↑美味しそう、みているだけで食べたくなる
また、香取神宮も近い。余裕があれば、寄り道したい。
↑利根川サイクリングロード沿いにも別の神社の鳥居があり、趣深い。
利根川河口180km:銚子
利根川サイクリングロードは海から15kmくらいのところで突如として終わる。よって最後は一般道を進むことになる。銚子は以外と起伏があるので、体力を削られる。
千葉県最東端の地=犬吠埼にはぜひとも立ち寄り記念撮影をしたい。さらに漁港なので海鮮丼を食べてもよいと思うが、この後は湾岸沿いを進むので漁港は多い。無理して銚子で食べなくてもよいかも。むしろ温泉がいいかな!?
↑漁港の町、銚子
↑犬吠埼
九十九里浜を行く250km:蓮沼、一宮、大原
太平洋沿いにひたすら南下をする。海沿いにサイクリングロードがあるが、砂で覆われてしまっていて進めない箇所もある。サイクリングロードにこだわらず、南下をしよう。夏だとサーフィンを楽しむ人など海水浴客が多い。車に注意。
↑砂に埋もれるサイクリングロード
↑一般道路も広いところが多い
また、一宮は東京オリンピックにおけるサーフィン会場。開発がどんどん進んでいる地域だ。
↑オリンピック会場
↑パワースポット玉前神社
↑角八さんの大福は美味しいよ♪
↑みかんまるごと!
また、大原からはローカル鉄道で有名ないすみ鉄道がでている。自転車を輪行袋にいれないで、載せられるので、乗りたい。
いすみ鉄道は大原から養老渓谷をすすむ。よって養老渓谷で1泊するのもありかと。
外房エリア280km:勝浦
勝浦は漁港である。ここでは朝市をおこなっているので、ぜひ日程を合わせて寄りたい。2015年に寄り道したときは鯖丼が美味し過ぎて感動した思い出がある。
↑鯖丼いいね
安房エリア360km:鴨川、館山、南房総
鴨川シーワールドでシャチショーを見ても良いね!ただし、サイクリスト向けというよりは家族づれ向けである。
鴨川では『おらが丼』という地元グルメをアピールする町おこしもしている。オラの家の丼=おらが丼というわけ。私が以前に挑戦したお店は残念だったが、きっと美味しいお店もあるはず。
南房総の和田浦は捕鯨基地で有名。まだ未体験なら、鯨料理を試してみてもよいだろう。たんぱく質豊富だ!
↑和田浦にある道の駅『WA・O』にて
↑鴨川では仁右衛門島という観光地もある
館山に入ればもう内房である。千葉県最南端の野島崎、最西端の洲崎などでの記念撮影は忘れずにしたい。しかし、この地はとにかく漁師が多いので、どこで食事してもとにかく魚料理が美味しいはずである。
館山は千葉県内ではお勧めの観光地なので、ぜひ一泊したいところ。
↑原岡海岸の夕日おすすめ
内房エリア430km:鋸南、君津、富津
旅も後半。内房沿いは国道127号しか選択肢がない箇所もある。また、結構アップダウンもあるので、ジワリと体力が奪われるはず。
↑トンネルも多いので注意
↑ちょっと迫力あるトンネルもある
鋸南にある鋸山は千葉県でも有名な観光地。ロープウェイがあるのも特徴だ(千葉県では珍しい)。ただし自転車で登ることはできない。自転車をおいていくのは不安だが、せっかくの旅。ぜひ寄りたい。
↑金谷港
君津から富津にかけて、山道を進めば、鹿野山。一般的にはマザー牧場があるところという方がわかりやすいかな!?ただその観光地はサイクリストとしては面白くない。むしろ鹿野山のヒルクライムが楽しめるはず。千葉県でヒルクライムをする場合はこの山を登ることが多い。頂上からの景色は素晴らしい。タイミング会えば、雲海も。
↑鹿野山にて
また、富津エリアは穴子丼が有名。地元では『はかりめ丼』という。タレが濃いお店が多い。その甘ったるい濃さが自転車旅の疲労を和らげてくれるだろう。
↑はかりめ丼
湾岸エリア470km:木更津、幕張
いよいよ旅のフィナーレ。国道16号、357号、14号などをひた走る。つまらない。つまらなさすぎる。そして危なすぎる。大型トラックがすごい勢いで唸りを上げて走っている。千葉県一周をしていないなら輪行して逃げたい道路である。
↑トラック多すぎる涙
県道87号、287号などの迂回路を選びたい。ただしそれはそれで道が狭くて走りやすいとはいえないのだ……。
千葉市街地をぬければ、ぜひ稲毛海岸方面に向かってほしい。かもめ大橋近くから眺める夕日は一見の価値あり。すべての旅の疲れをいやしてくれるはず。
おまけ500km:船橋、浦安
船橋は渋滞が酷すぎる。最後にフラフラになって車に跳ねられないように。国道14号は細すぎる。国道357号は排気ガスで気持ち悪くなるぞ。それでも進むなら、歩道を進むべし。裏道?ない。諦めよう。
今日も『自転車でGo.com』にお越しいただきありがとうございます。記事を作成したら千葉県一周に再挑戦したくなってきた。
【追記 2019年8月25日】
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