先日から注目を集めている折りたたみ自転車ESR PURSUER。自分自身も埼玉サイクルエキスポで観察してきたが、多くのメディアで取り上げられている。特徴は
- ディスクブレーキ搭載
- ケーブル内装フレーム
- 安定&安心を重視したフレーム
- 破格の57,500円!
今回、試乗して走行テストも行い、細部までじっくりと観察をした!折りたたみ自転車ESR PURSUERのレポートをお届け!
【2021年2月11日追記】
2020年に発売開始になったバージョン2も試乗した。
折りたたみ自転車ESR PURSUERはどんな自転車?
マグネシウムフレームなどで有名だったESR。今回はアルミを利用して折りたたみ自転車を設計。随所に開発者のこだわりを感じる自転車ESR PURSUERを発売した!カタログ上でも目を引かざるを得ない。以下、特徴を見ていこう。
折りたたみ自転車ESR PURSUERはディスクブレーキ搭載
やはり、一際目立つディスクブレーキについて触れないわけにはいかない。一般的に60,000円くらいの折りたたみ自転車はTEKTRO社やオリジナル品のVブレーキが利用されていることが多い。しかし、この自転車はシマノブランドのディスクブレーキが搭載されている!
TEKTRO社や他メーカーのブレーキが悪いわけではないが、シマノに変更をすると、ブレーキ性能が向上するということはよくあること。ブレーキがなければ自転車を止めることができずに大事故につながってしまう。ブレーキを妥協しないで、しっかりとしているのが特徴。
今回利用されているディスクブレーキはシマノ製BR-TX805。ディスクブレーキ=重量増という弱点はあるものの、しっかりとした制動力を発揮してくれる。試乗した日はあいにくの?快晴で、雨天実験は行うことができなかったが、Vブレーキよりは確実に制動力に安心があるはず。
折りたたみ自転車ESR PURSUERのフレームにこだわりあり!
ケーブル内装フレーム
ケーブル内装は見た目がすっきりする。メンテナンスの時にちょっと面倒だけれど、美しさが優先されている。
一つ気になっていたのが、折りたたみ時に変な干渉はしないのか?という疑問。フレーム内部にヘンなバリが残っているとケーブルに傷がつくとおもうが、そういった心配は杞憂だった。見えないところもしっかり作るのはとても大事だ(が難しいこと)。
↑中もしっかりしている
折りたたみヒンジ部も気になっていた。何度も折りたたみをすると、ここのケーブルに負荷がかかるかな?とちょっとだけ心配になった。開閉時にケーブルが擦れる。折りたたみ時にはケーブルを挟んでしまわないように注意したい。
安定&安心を追求したフレーム
カタログスペック上では気がつかないが、実際のフレームについても注意をしておきたい。フレーム強度テストはJIS試験の何倍もの試験を行ったとのこと。
ハンドルポストは2つのボルトで固定されている。ここの部分を肉厚にすることで強度を増していると考えられる。結果として、ハンドルステム部分は太くなってしまうが、それが不恰好になってしまわないデザイン工夫が行われていると感じた。
↑エンブレムのところが大きい、これで安定身につながっていると思われる
折りたたみ自転車ESR PURSUERの折りたたみについて
折りたたみ自転車だけに、折りたたみについてもあれこれと見ていく必要があるだろう。
折りたたみ方法
↑まずは、シートポストを下げる
↑ハンドルポストを折る。このときにロックピンがあるのが特徴。何かの拍子で外れてしまわないような工夫が施されている。
↑ロックピン
↑さらに、フレーム中央のヒンジを折る。おわり。
中央ヒンジの締まり具合は買ったときの感触をよく覚えておきたい。ネジが緩むとフレームがしっかりと固定されなくなって危険である。このESR PURSUERに限ったことではないけれど、折りたたみ自転車の折りたたみ部分には常に注意を向けておきたいところ。
↑ここのボルトの出っ張り具合でロックをしている。
折りたたんだ状態で固定されないのが、気になってしまう。BROMPTONやTyrell IVEなどはシートポストを下げることでフレームが固定される。また、DAHONはマグネットで固定となる。ESR PURSUERは固定するものがないので、ホイール同士の干渉が気になってしまった。
ちょっと持ち上げたくらいでは意図せずに展開してしまうことはないけれど、大丈夫かな?もっとも輪行するときは袋にいれてしまうので、杞憂におわりそうだが。
↑特に内側にロックするものはない
折りたたんだサイズは?DAHONと比較して
折りたたみサイズは公式サイトによると
W75 x H66 x D47cm
となっている。
ハンドルポストを折りたたむとフレーム外側に出る構造(いわゆる外折れ)。実際はどのくらいのサイズなのか。
ぱっと見た目が大きく感じてしまうのは普段、16インチのDAHON Curve D7や、18インチのTyrell IVEを見慣れているから。そこで、同じ20インチのDAHON Mu D9と比較してみた。
折りたたんだときの全長は一回りESR PURSUERの方が小さい。拳一つくらい小さい感じ。横からの見た目はハンドルポストが外折れなのにも関わらず、気になるものではなかった。
折りたたみ自転車ESR PURSUERの構成パーツは?
57,500円の自転車とは思えないパーツ構成である。あまり妥協せずにシマノパーツで取り揃えているところに好感度が高い。
↑ディスクブレーキ、シマノ製
↑ブレーキレバーはTEKTROだったけど、シフターはシマノ
↑リアDもシマノALTUS
↑スプロケもシマノ
シマノ製品が必ず良いと言うわけではないけれど、好感度はアップ♪
↑バルブが英式バルブも使えるようになっている。(もちろんフレンチバルブもok)
折りたたみ自転車ESR PURSUERの走行テスト
いよいよ、走行テスト。乗った瞬間の感想はサドル低いけれど安定味ok!
安定味ok
おそらく自転車が低重心になるように設計されているのだろう。ホイールバランスは決して長くはない。しかしながら前輪ホイールのオフセット角度が調整されているのか、リアのフレーム三角形が効いているのか、安定しているなぁと感じる走行感覚だった。
両手離しに挑戦したが、流石にそれはムリ。乗り慣れていないと言うこともあるだろう。
走行中に変にフレームが軋んだり、異音がすると言うこともない。当たり前のようだが、折りたたみ自転車では軋む&異音はよくあること。新車を試乗したので、調整バッチリということもあるけれど。
サドル低い?(体系に合わせる難しさ)
一度、自転車を止めてサドル高さを調整しようとしたが、シートポストの「ここまでサドルを上げて良いですよ〜」というメモリはすでにマックスだった。自分の身長は175cm。体型は人それぞれだけれど、長身の人が乗るには標準のシートポストでは厳しいかもしれない。私はあと1cmくらいシートポストを上げたかった。これはオプションパーツで対応かな!?
また、ハンドルポストの高さは固定である。ステムによる調整はできないので、事実上ハンドル位置は固定である。昨今はDAHONをはじめとする多くの折りたたみ自転車はハンドルポストの高さ調整ができないのが一般的だが。
「ちょっとそこまで走ろうかな!?」くらいの利用であれば、気にならない。しかし、30kmサイクリングともなれば、走行時のポジションというのは非常に重要な項目となる。疲労度が全く違ってくるだろう。このときにハンドルポストやシートポストの調整が最適になっていないと、辛くなってしまう。
折りたたみ自転車ESR PURSURは乗り手を選ぶかもしれない。公式には体重制限は65kgとなっている(DAHONは一般的に80kg)。体重制限やシートポストの高さを考えると身長160cm台の人に最適化されている自転車かと。
まとめ
自転車サイズの微調整を行いづらいという問題はあるものの、57,500円という価格を考えれば、驚きの性能である。特に自転車の心臓部ともいえるフレームはしっかりと設計されていると感じた。安心&安全に配慮と自ら唄うだけのことはあると感じる。ポジション調整のためのオプションが豊富にあればいよいよ完璧に近づくであろう。
さいごに
今回の試乗レビューは千葉県浦安市の街の自転車屋さん「believe」さんにお邪魔しておこなった。お忙しい中、ありがとうございました。
今日も『自転車でGo.com』にお越しいただきありがとうございます。気がつけばロードバイクで走っていることが多い。タイヤを変えると見違えるような走行性能になると予想。
【2021年2月11日追記】
2020年に発売開始になったバージョン2も試乗した。
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