旧東海道の自転車旅、7日目。
鈴鹿から京都までは100km以下。だから、「今日で最終日!」としてもよかったが、全く知らない土地での後半戦。疲労困憊していることも想定して、もう1泊することに。
今回走ったルートは
鈴鹿(庄野)
亀山
関
坂下
土山
水口
です。
現代で言えば、
三重県鈴鹿市
三重県亀山市
滋賀県甲賀市
となり、本当に未開の地です。
↑自転車を部屋まで運べるスーパーホテル鈴鹿。良き。
庄野宿と亀山宿
スーパーホテル鈴鹿のある場所は東海道から外れています。
よって、まずは東海道に復帰。
昨夜は真っ暗でなにもみることができなかった庄野宿へ。
↑庄野宿
朝となったが、人の気配を感じない宿場。
人とすれ違った記憶がない。
そのまま、通り過ぎて、次の亀山宿へ。
↑見渡す限りの荒野
先ほどの庄野宿よりは気配があるが、やはり静かな街並みが続く。
徒歩で訪れれば、また違った感想を抱くのであろうか。
東海道と並走するように流れている鈴鹿川の方がよほど印象的であった。
↑壊れかけた家。いや、壊れているよね!?
↑野村一里塚。新緑の季節なら迫力十分だろう
↑細い道だが、東海道です
布氣皇舘太神社
亀山宿をしばらくすぎたところで、綺麗に灯籠が並ぶ神社と遭遇。
神秘的な神社。
事前にルート確認をしていたときには見落としていた。
誘われるようにそして吸い込まれるように境内に向かって鳥居をくぐり自転車を押して境内へ向かいます。
綺麗に整備された参道。
厳かな様子に誘われて直進。
すると、西洋人と思われるバックパッカーがカメラを構えています。
この灯籠の並びに心惹かれたのだろうか。
この綺麗な並木道と灯籠の連続を撮影したいのでしょう。
明らかに私が邪魔。
完全に消しゴムマジックで消されるパターン。
「ごめんなさい」
とジェスチャーを送りながら、シャッターを切る彼を見てみると、どうやら海外の人の様子。
少し話しかけてみたが日本語はあまり得意ではない感じ。
話を聞いていくと
彼はウクライナ出身で、なんと東海道を徒歩で闊歩しているとか!
お互いの無事を祝いつつ次の宿場へ向かってそれぞれ道を進みます!
↑見渡す限りの荒野(またこのセリフ)
期待以上の関宿
ウクライナ人の彼と別れ(というか自転車と徒歩でスピードが違うので)、先へ進むと到着するのは関宿。
関宿は事前調べによると、旧東海道の宿場町のなかでも、当時の面影をどこよりも残しているとか。
街全体が観光地化しすぎていない。
寂れているわけでもない。
そこで生活している人の息吹が感じられる素敵な宿場。
ゆっくりと自転車を進めていくと、自転車店。
先日から不調が続くペダルを見てもらおうと思ったが、あいにく店主は留守で、
言葉が半分くらい通じない留守番のおばあちゃんのみ😅
宿場内で見つけた和菓子屋さん、関乃戸。
どのお菓子も美味しそう。
ただし、これから鈴鹿峠を登るのに、荷物を増やすのはちょっと嫌。
全種類買いたい気持ちを抑えながら、店員さんに色々と聞いてみると
ガチャガチャなら、どれか1つが当たりますよ♪
というアドバイス。
ドキドキしながら出てきたのは
和三盆味!
これは、鈴鹿峠を越えたご褒美にしようと思います。
↑ガチャガチャを回すなんて何年ぶりのことだろう。
そうこうしていると、先ほど別れたウクライナ人の彼が後ろからやってきました。
まあ、お互い旧東海道を進んでいるので、当たり前と言えば当たり前です。
「旅は道連れ世は情け」その言葉に従って、彼と一緒に鈴鹿峠を越えることになりました。
旅のみちは連れがいると会話が弾む。
お互いの身の上話などを色々としながら道を進めているとあっという間に鈴鹿峠に差し掛かりました。
静かな宿場町と旧道に響き渡る英語の声。
バックパッカーと自転車を押しているおじさんが英語で会話している様子は、きっと場違いで、周りの顰蹙を買っていたかも。
もっとも周りに人はいないのだが。
特に、坂下宿では本当に人がいなくて、私たちの声だけが街に響き渡っていました。
↑坂下宿にて
鈴鹿峠越え
鈴鹿峠の坂道は全くつらくありませんでした。
箱根峠、薩埵峠、中山峠などを越えてきたからでしょうか。
本当は大変かもしれないのですが、相棒がいたからでしょう。
頂上付近まで、共に進み、途中から急坂と階段で自転車はNG。
峠の先で落ち合うこととして、私は鈴鹿トンネルを抜けて行きました。
あっさりと峠を越えたのですが、越えた瞬間に強風が!
東側の三重県では晴れ間が広がっていたのに、トンネルを抜けて滋賀県に出るやいなや、曇り空で強風が吹いています。
自転車は下り坂を進んでいるはずなのにちっとも前に進みません。
まさにブリザード。
体が凍りついてしまうかのよう。
この辺りで有名な馬小唄があります。
「坂は照る照る 鈴鹿は曇る あいの土山雨が降る」
この唄通り、鈴鹿峠の向こう側とこちら側では天気ががらり一変したのが印象的でした。
↑神社の参道が旧東海道になっています。
↑ようやく道の駅土山に到着で休息
道の駅でしばし暖を取っていると、ウクライナ人の彼の姿が見えてきます。
旅は道連れ。
共に足を進めます。
↑野生の猿が迎えてくれました。
それにしても寒すぎます。
自転車で走っていることが前提の私の装備では防風機能が弱く、体がどんどんと冷えて行きます。
↑歩いていると、どんどん差がついてしまう
旅人の彼には申し訳ないけれど、先に行かせてもらうことに。
偶然にも宿泊地は同じ水口。
宿場に到着後に連絡を取り合って夕食をとることを約束して、自転車の私は一足先に水口を目指します。
↑見渡すかぎりの荒野(3回目)
水口宿
ついに到着した水口宿。
ここで訪問した自転車屋さんでペダル交換をしてもらいました。
状況を理解した店長さん。
適切なペダルを提供してくださいました。
感謝!
↑旅の恩義は忘れないよ。木村輪業さん!
↑たこ焼き専門店で食べることができて満足
↑1500個も注文する人なんておるんかい?
ウクライナ人の友人と夕食をとりながら、これまでの旅路に想いを馳せました。
世界はたいへんなことになっている。
彼の心境も複雑だろう。
あえて、戦争の話にはふれなかったけれど、言葉の節々に滲み出てくる彼の思い。
旅から思いもかけずに学んだことがあった。
明日はいよいよ、最終日。
今日の宿泊はルートイン甲賀水口。
このホテルも自転車を室内に持ち込めましたよ!
明日はいよいよ最終日。7日間にわたるサイクリングでたどり着いた京都にて。
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