都会のど真ん中でサイクリング。
ど真ん中だけに、車通りも多く自転車には向かないと思うかもしれない。
しかし、皇居1周サイクリングは、都会の中にありながら、都会の喧騒を忘れることができるコース。
「東京のど真ん中に、こんな自然や歴史建造物があふれるなんて!」
と思うこと間違いなし。
以前にも1周については記事にしたけれど、2021年版は城門に注目して紹介!
桔梗門
坂下門
大手門
平川門
北詰橋門
乾門
清水門
田安門
半蔵門
桜田門
と回る5kmの城門巡り!
ところで、皇居1周とは?
旧江戸城であり、現在は皇居、つまり天皇陛下がお住まいの場所となっている。
(ただし、今上天皇は赤坂御所にお住まいで、皇居は職務を行う場として利用することが多い。)
その皇居の周りをぐるっと1周すると約5km。
ランナーやサイクリストに大人気の場所であり、休日ともなれば、多くの人で溢れている。
旧江戸城なので、城門がたくさん。
内堀沿いには多くの城門が残されているので、それを見てまわろうと考えた。
今回紹介するのは次のルート。
皇居1周のスタート地点は?
どこからスタートしても問題ない。
周辺には駅がたくさんある。
今回は東京駅丸の内口スタートとした。
ここから見る東京駅の景色、そして、皇居まで真っ直ぐに続く道は壮観だからだ!
2021年版は東京駅スタートをイチオシしたい。
皇居1周の城門
皇居1周はわずか5kmなのに素晴らしいポイントが濃縮されている。
今回は城門に注目してサイクリングスタート!
桔梗門
東京駅からまっすぐに進むと、桔梗門。
この門を潜って皇居内のウォーキングツアーがある。
事前予約、または当日定員になり次第終了である。
もちろん自転車で入ることはできないし、警備員が立っている。
自転車で近寄ると不審者と思われるのか、
「おはようございます!」
と挨拶される。
↑ちなみに手前にあるのが、桜田巽櫓(さくらだたつみやぐら)
坂下門は眺めるだけ
入れません。
遠くから眺めるだけ。
遠くから1862年に起きた老中安藤信正を襲撃した坂下門外の変に思いを馳せるのみ。
大手門
大手町駅の由来は当然ここから。
東御苑への入り口で、無料一般公開されている。
しかし、自転車は入れないので、やっぱり眺めるだけ。
平川門
竹橋駅から東御苑に入るなら、ここから。
堀にかかる橋を渡って、中に入っていくのはお殿様になった気分である。
趣があり、オススメの門だけど、自転車は入れない。
北詰橋門
江戸城天守閣跡へのアクセスならここから東御苑に入る。
自転車はやっぱり入れない。
この門は近くから見るよりも遠く離れてみるとよい。
「石垣どんだけ積んだのよ!
トラックないのに江戸時代すげえーー!」
ってなる。
乾門
江戸城天守閣から見て、乾の方角(北西)に位置する門なので、乾門。
高速通り入り口が脇にある。
入り口が大きな門だが、ここは通常立ち入り禁止で要人のみが利用可能ぽい。
一般参観が許されるのは、年数回の指定されたときだけ。
新型コロナウイルス蔓延下では、もちろんNG。
清水門は自転車をかついで潜るべし
北の丸公園から外に出るときに利用できる門の一つ。
ただし、階段が急なので、自転車をかつがなければいけない。
その不便さが功を奏して、人の気配がほとんどない城門である。
自転車をヨイショと持ち上げる面倒があっても通り抜けたい門w
田安門は桜の名所
自転車で通り抜けられる門は2つしかないが、そのうちの1つ。(もうひとつは桜田門)
枡形門の構造が今もはっきりと残されている。
枡形門とは2つの門が90度になっていて、外から中の様子を見ることができない。
田安門から外にでたところはソメイヨシノの名所である。
特に、門外は急坂となっているので、桜を様々な角度から見ることができるのが魅力である。
半蔵門で皇族に会えるかも?
江戸城裏門に位置する半蔵門。
像が大きすぎて半分しか入ることができなかったから、この名前となった。
という冗談が、公式の案内板に書いてあることがウケる。
忍者、服部半蔵の功績を評してつけられた名前という方が妥当だと思うけど。
現在のところ、半蔵門は皇族の通用門として利用されている。
つまり、タイミングよければ、陛下を送る車を拝むことができる!
私も2,3度、皇族の皆さんにお会いして手を振っていただいたことがある。
なぜか感動。
皇族と会うことができなくても、皇居周辺では最も高地にあるので、景色が良いぞ!
桜田門で幕末に思いを馳せる
桜田門といえば、1860年の桜田門外の変があまりにも有名。
井伊直弼大老が登城するときに、水戸藩&薩摩藩の脱藩士により、暗殺される。
江戸城目の前で、最高権力者が暗殺されてしまったことで、幕府権威も大いに失墜。
その後の倒幕運動へとつながっていく契機となったのである。
この桜田門は田安門と並んで、自転車で通ることができる門である。
おまけ
和田倉門跡
すでに門はなく、門構えだけ。
しかし、内堀にかかる橋とその先にある石垣は情緒深いと思うのは私だけだろうか。
さらに、門(跡)を抜けた先は和田倉噴水公園となっている。
この公園は上皇陛下の結婚を記念して創建された大噴水があり、さらに今上天皇の結婚を即して整備された。
和気清麻呂像(わけのきよまろぞう)
そのまま堀沿いを北に進むと見えてくる銅像。
和気清麻呂は奈良時代の貴族で、天皇家を救った英雄として、戦前では小学校でも教わったらしい。
奈良時代末、称徳天皇(女性)は仏様の力で国を収めようとした。
そのときに頼りにした僧侶が道鏡である。
道鏡は称徳天皇に寵愛された。
後世、江戸時代の人は
「道鏡は座ると膝が三つでき」
と川柳を歌ったくらいだ😅
あまりにも寵愛され、ついには皇太子に任命されることになった。皇族でないのに。
宇佐八幡宮で神様の意思(神託)を確認してくるようにと言われたのが、和気清麻呂である。
空気を読み、「神様も認めた」と伝えれば、和気清麻呂も一躍出世間違いなしだったが、伝えたのは全く逆。
その報告を聞いた称徳天皇は激怒して、和気清麻呂を追放してしまったが、結果として、現在まで126代続く皇族の血筋は守られたのである。
今風に言えば、上司に逆らって身を犠牲にしても筋を通した人という感じかな?
(諸説あります)
北の丸公園で癒される
さらに内堀に沿って坂を登っていくと、乾門のところに、高速道路入り口がある。
そこで信号を渡ると、途端に車の騒音が聞こえなくなって、鳥のさえずりが聞こえてくる。
都会の喧騒から急に自然の中へ。
ここは元々、江戸城北の丸があった場所で、北の丸公園と呼ばれる庭園である。
はっきり言って、ここで紹介したくないくらいの穴場である。
東京都千代田区の都心にありながら、実に閑静な森林が広がる!
おすすめは春の新緑 or 秋の紅葉。
滝の流れと合わせて、もみじが広がる素敵な空間に癒されること間違いなし!
↑北の丸公園の秋!
楠木正成像
↑実は後ろから撮影
先に紹介した和気清麻呂が貴族の英雄なら、楠木正成は武士の英雄として、教育された。
自分が考えた必勝作戦を却下されてしまっても、忠義を尽くす気持ちを忘れずに、後醍醐天皇に最後まで味方し、戦死した。(湊川の戦い)
このような志が見本とされた時代があったのだ。
なお、近くに行くには自転車を外に止める必要がある。
さらに番外編
帰る前に大手町駅地下で温泉に入ることもできるよ♪
今日も『自転車でGo.com』にお越しいただきありがとうございます。東京駅界隈の駐輪場情報もあり。
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